自分の仕事 〜松下幸之助〜どんな仕事でも、それが世の中に必要なればこそ成り立つので、
世の中の人々が求めているものでなければ、その仕事は
成り立つものではない。
人びとが街で手軽に靴を磨きたいと思えばこそ、靴磨きの商売も
成り立つので、さもなければ靴磨きの仕事は生まれもしないだろう。
だから、自分の仕事は、自分がやっている自分の仕事だと思うのは
とんでもないことで、ほんとうは世の中にやらせてもらっている
世の中の仕事である。ここに仕事の意義がある。
自分の仕事をああもしたい、こうもしたいと思うのは、その人に
情熱があればこそで、誠に結構なことだが、自分の仕事は
世の中の仕事であるということを忘れたら、それはとらわれた
野心となり小さな自己満足となる。
仕事が伸びるか伸びないかは、世の中が決めてくれる。
世の中の求めのままに、自然に自分の仕事を伸ばしてゆけばよい。
大切なことは、世の中にやらせてもらっているこの仕事を、誠実に
謙虚に、そして熱心にやることである。世の中の求めに、精一杯
こたえることである。
おたがいに、自分の仕事の意義を忘れたくないものである。
傲慢不遜になったり、景気や周囲のせいにせず、
常にこの気持ちを忘れないでいきたい。************************
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